DoshiTEL83’s blog

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2022年度 生保1 問題1まとめ

問題1

(1)保険業法施行規則  第10条  保険料及び責任準備金の算出方法書の記載事項

略 穴埋めで暗記

(2)アセットシェアの一般的な定義

保有契約を保険数理上同質とみられる群団に分類し、これから生じるキャッシュフローをある時点において各契約に割り当てた、個々契約の持分もしくは貢献度

(3)第三分野保険に関する正誤問題

  1. 第三分野商品の×販売開始時→認可申請には、保険数理に基づき合理的かつ妥当であることについて、保険計理人が確認した結果を記載した意見書を金融庁へ提出することが保険業法施行規則において定められている。
  2. 第三分野保険のストレステストでは、実績の保険事故発生率等に基づいてテスト実施機関の発生率に関するリスクの×97.7%→〇99% をカバーする発生率を予測し、将来発生する保険金額と予定発生率に基づく保険金額を比較して、保険料積立金の十分性を判定する。
  3. 保険会社向けの総合的な監督指針によると、第三分野保険の×ストレステスト→〇負債十分性テストにおいて、新契約の募集を停止し、かつ被保険者が少なくなったことにより、大数の法則が機能せず、結果として収支相等の原則の適用が困難なときは、当該契約集団の給付額を支出見込額として使用することができる。
  4. 入院給付金の×IBNR備金→〇(いわゆる)入院責任準備金の対象となる請求は、決算期にまだ入院が継続している状態である。

(4)変額年金保

(プライシングの基本的な考え方)

プライシングの基本的な考え方として、変額年金保険における保険料は①特別勘定投入額を示す名目的なものにすぎないので、変額年金固有のプライシングの論点は保険関係費用率、特に最低保証費用率の設定にある。

保険関係費用率のうち最低保証費用率は基礎書類記載事項であるが、予定事業費率(の水準)は各社の内規によることとされており、事後的に実際の事業費と比較したモニタリングが求められる。ただし、最低保証費用率の算出には特別勘定からの控除費用率全体を確定させる必要があり保険関係費用率も必要になるため、現実にはこれらは同時決定される。

(最低保証リスクのヘッジについて)

リスク管理に関して、変額年金保険の最低保証の金融市場での完全なヘッジは困難であるが、部分的にでもヘッジを行うことは考えられる。流動性の高いヘッジ手段と②ヘッジ対象の間のずれ(ベーシス・リスク)があるのは普通であって、ずれを計算に入れた適切な割合でヘッジを行うことが求められる。

最低保証のリスクをいかに評価するかということは、ヘッジに対する考え方とも綿密に関係している。最低保証のヘッジの目的としては

 A. 経済価値のヘッジ

 B. 会計価値のヘッジ

 C. AまたはBの③テイルリスクのヘッジ

という3パターンが考えられる。

テイルリスクのヘッジは株価の大幅下落等のテイルイベントにおける最低保証の損失によって最低保証に対応する資本が枯渇しないことを目的とする。

この場合、④アウトオブザマネーのプットオプションの買い持ちによる静態的ヘッジが想定され、アウトオブザマネーであるため比較的ローコストで済むというメリットがある。

 

(5)団体定期保険の優良体割引制度に関する計算問題

γ+u(0.20)×√γ/N = (1-α)γbar から計算する

 

(6)よくわからない。

(ア)

「標準生命表2018の作成過程」に生保標準生命表2007(年金開始後用)があり、2000年当時の死因別死亡率が書いてある。これに絡めた出題なのか?ただ、問題とは死因の分類方法が異なる

①は(D)がん、②は(A)不慮の事故、③は(F)結核 らしい。

①は長寿化に伴う増加、②は時代を問わず安定していること、③は1990年にはほぼゼロであることから判別できる・・・出題者はこう言いたいのか。なんにせよ理不尽

(イ)

謎。未だに解法がわからない。インプットデータを与えずに勘で計算させるのは悪問だと思う。

 

関連する情報を随時追加予定。

 

 

ア試験生保2-4「リスク管理」リンク集

(2024/2/25初稿)

試験勉強に使う資料のリンクをまとめてしまおうという試み

リンク先の正確性は保証しないので、使用は自己責任

教科書(無料公開)

保険2(生命保険) 第4章 リスク管理 (actuaries.jp)

保険2(生命保険) 第4章 リスク管理(正誤表) (actuaries.jp)

文献[1] 保険業界における資本とソルベンシーにかかわるエンタープライズリスクマネジメント(ERM)に関する報告書

会報別冊247号を参照(↓翻訳前見つけた)

PRACTICE (actuaries.org)

 

文献[2] アクチュアリーによる包括的リスク評価(CARE)に関する報告書

会報別冊255号を参照

 

文献[3] 保険会社のERMの数理的側面

20161031_Actuarial_Aspect_of_ERM_Japanese_Final.pdf (actuaries.jp)

 

文献[4] ALM論点書(IAIS(2006))

アクチュアリージャーナル98号を参照

「IAISのALMイシューペーパーについて」という記事

 

文献[5] 保険基本原則(IAIS(2011))

ICP2011が見つからない・・・。

ICPはこまめに更新されているので、教科書で引用している箇所を最新の文言に読み替える必要がありそう。

ICPは2023年にも改定のための市中協議が行われているので、多分2019すら最新ではない。とはいえ、一旦日本語訳のある2019で勉強してみるのが効率的だと思ってる。

以下、役立ちそうなリンク集

・ICP2019(損保協会の日本語訳)

Insurance_Core_Principles_and_ComFrame.pdf (sonpo.or.jp)

・ICP2019(英語)

191115-IAIS-ICPs-and-ComFrame-adopted-in-November-2019.pdf (iaisweb.org)